アーキテクチャ

FELIX は、マルチドメインで異機種混在する環境でありながら、異質な資源(例えば、トランジットネットワーク、SDN、ITなど)を統合するフレームワークを提供することを目指します。
そのアーキテクチャは、様々なシステムの構成部品間の相互作用を十分なレベルで保証できるように、フレキシブルでスケーラブルである必要があります。
FELIXではドメイン間の管理に階層モデルを採用します。この階層モデルでは下位層として複数の管理ドメインを持つことができ、これらを束ねるオーケストラーが資源の管理を伝達します

アーキテクチャは下図のように2個のスペースの組み合わせと考えることができます。

  • architecture_generalFELIXスペースはテストベット上に仮想環境を生成するための制御と管理を行うツールで構成されます。FELIXのスペースの構成部品は、マルチドメイン環境下において効率的な管理と資源共有を可能とするように階層モデルで作動します。
  • ユーザスペースは、ユーザがユーザに提供された仮想環境の制御したり、その中でアプリケーションを実行したりするため必要なツールやプログラムからも成ります。 ツールの選択は、ユーザの要件に依存していて、FELIXのフレームワークの範囲の外にあります。

両方のスペースは仮想環境の作成と操作において異なる役割を果たします。ユーザの要求により、FELIXスペースは仮想環境を生成し、ユーザが準備するツールにより、生成された仮想環境をユーザが管理します。以下の図はアーキテクチャの主な機能ブロックとそれらの依存関係を示します。
architecture_details
FELIXスペースは、オーケストラー(ROs: Resource Orchestrators)、資源マネージャ(RMs: Resource Manager)とユーザが必要とする資源を仮想環境として提供するためスペースを生成するための実際にある資源で構成されています。ROsは状態を持ち、複数の管理ドメインにある資源を統合します。また、異なるネットワークと異なるデータセンタの計算機の資源の予約と割当を調整します。

RMは特定のタイプのリソースを制御するコンポーネントで、NSI FrameworkのSFA AggregateマネージャやNSIフレームワークのNSAと同じです。 FELIXはRMsの基本型として、Transit Network RM(TN RM)、SDN RMとComputing RM(C RM)を定義してます。それぞれ、TN RMはデータセンタ間の接続するトランジットセグメントの資源管理、SDN RMはOpenFlowベースのL2ネットワーク資源管理、C RMはコンピュータなどの計算資源管理を受け持ちます。

ユーザスペースはFELIXのエンドユーザが自由に設定できます。ユーザはスペース内の資源を自身の目的に合わせて自由に制御できます。つまり、スライスの生成、変更、削除が自由に行えます。

IFELIXスペースとユーザスペースの両スペースに、 FELIXモニタリングフレームワークが提供されます。本フレームワークでは、スペースやスライス、SDNネットワーク、トランジットセグメントや接続サービスからモニタリングしてデータを集めて、管理します。モニタリングフレームワークでは測定値をROで集約する設計です。

より詳細な情報は「D2.2 General Architecture and Functional Block」をご覧ください。

  • About

    FELIX(FEderated Test-beds for Large-scale Infrastructure eXperiments)プロジェクトは、共通のフレームワークを開発することを目的にしてます。このフレームワークは、ヨーロッパと日本に存在するテストベットを新世代インターネット(FI:Future Internet)で接続し、ユーザの要求に応じてスライスとして資源を割り当て、これを管理・モニタリングすることを可能にします。
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